新型コロナウイルス感染症の新規患者数が増加しています。

　ご周知のとおり、新型コロナウイルス感染症に関する診療報酬や介護報酬等の臨時的取扱いのほとんどが、今年3月31日をもって廃止され、現在はコロナに限らない感染症を対象とした恒常的な対策へと見直されました。そこで今回は、今年度の報酬改定の中で感染症に関する項目がどのように取り扱われているのかを確認したいと思います。

診療報酬改定での取り扱い：

　2024年度診療報酬改定では、新型コロナも含む感染症患者への対応が、次のように変わりました。

　外来では発熱患者等への診療1回について20点の加算が、入院では入院加算として1日あたり100〜200点の加算、個室加算は1日あたり300点の拡充、リハビリでは1回あたり50点とする加算が新設されています。
　また、歯科診療所においても、新型コロナ等の患者への歯科治療への評価が設けられています。

介護報酬改定での取り扱い：

　介護報酬改定では、高齢者施設等を対象に、医療機関との連携した対策を評価する「高齢者施設等感染症対策向上加算」が新設されています。

　対象サービス：
特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護医療院

　厚生労働省は、8月〜9月にピークを迎えるとして注意喚起をしています。夏休みの帰省等により人の流れも変わり、普段とは異なる顔ぶれで大人数で集まることが増える時期です。感染症に関する新着情報は、厚生労働省のホームページ等でもご確認ください。

［参考］
　厚生労働省「感染症情報」
　厚生労働省「直近の新型コロナ等の感染拡大に対応する有識者ヒアリング資料」