仕事にストレスはつきものですが、その多少は業種や職種によって違いがあります。ここでは、今年8月に発表された調査結果(※)から、介護サービスや保健医療サービスに従事している人の仕事に関わるストレスの状況をみていきます。
上記調査結果によると、介護サービス職業従事者及び保健医療サービス職業従事者(以下、介護サービス従事者等)で、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスと感じる事柄(以下、ストレス等)がある人の割合は、66.9%となっています。調査結果全体は68.3%でした。
同調査結果から、介護サービス従事者等でストレス等がある人のストレス等の内容をまとめると、表1のとおりです。

ストレス等の内容では、仕事の量が40.8%で最も高く、仕事の失敗、責任の発生等、仕事の質が38〜39%台で続いています。その他の事柄も30%を超えています。
調査結果全体と比較すると、仕事の質が10ポイント以上高くなっています。
こうしたストレス等について、相談できる人がいる割合をみると、介護サービス従事者等は99.5%でした。また、実際に相談したことがある人は72.9%となっていることから、ストレス等の相談をする人は少なくないことがわかります。
介護サービス従事者等の相談できる人では、上司、同僚、家族・友人が上位になっており、これらの相談先別に相談できる人がいる人と、相談したことがある人の割合をまとめると、表2のとおりです。

相談できる人がいる人は、同僚が82.9%で最も高くなりました。次いで上司が76.3%、家族・友人は44.0%でした。相談した人の割合は、同僚が96.2%で最も高く、上司が70.1%で続いています。
施設としては、職員のストレス等が強くなりすぎない職場環境の構築が求められます。
(※)厚生労働省「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)」
産業、事業所規模別に無作為に抽出した約14,000事業所と、その事業所で雇用されている常用労働者等から無作為に抽出した約18,000人を対象にした調査です。
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