今年も夏季賞与の支給時期を迎えます。ここでは医療機関における直近5年間の、夏季賞与支給労働者1人平均支給額(以下、1人平均支給額)などの推移をみていきます。
厚生労働省の調査結果(※)から、病院における夏季賞与の支給状況をまとめると下表のとおりです。

病院の2024年の結果をみると、事業所規模5〜29人はデータがありませんでした。30〜99人の1人平均支給額は325,637円で、前年比54.1%の増加となりました。きまって支給する給与に対する支給割合は、直近5年間で初めて1ヶ月を超えました。支給労働者数割合と支給事業所数割合も2023年より高く、すべての項目で前年を上回る結果となっています。
次に一般診療所における夏季賞与の支給状況をまとめると、下表のとおりです。

2024年の結果をみると、1人平均支給額は、5〜29人が199,526円で、増加が続いています。30〜99人は202,674円で、20万円を超えて増加に転じました。また、どちらの規模も、きまって支給する給与に対する支給割合、支給労働者数割合、支給事業所数割合が前年より高くなっています。
2024年に続き、2025年も多くの産業で賃上げが実施されています。こうした状況は、今年の医療機関の夏季賞与支給にどのような影響を与えるでしょうか。
(※)厚生労働省「毎月勤労統計調査」
日本標準産業分類に基づく16大産業に属する、常用労働者5人以上の約200万事業所から抽出した約3.3万事業所を対象にした調査です。
支給労働者1人平均支給額は、賞与を支給した事業所の全常用労働者についての1人平均賞与支給額です。きまって支給する給与に対する支給割合は、賞与を支給した事業所ごとに算出した、きまって支給する給与に対する賞与の割合(支給月数)の1事業所当たりの平均です。支給労働者数割合は、常用労働者総数に対する賞与を支給した事業所の全常用労働者数(当該事業所で賞与の支給を受けていない労働者も含む)の割合です。支給事業所数割合は、事業所総数に対する賞与を支給した事業所数の割合です。
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